三木谷会長の迅速な対応で実現!バルセロナvsヴィッセル神戸親善試合の舞台裏
三木谷浩史会長の迅速な対応により、バルセロナとヴィッセル神戸の親善試合が実現した舞台裏を詳しく解説。

2025年7月26日、ノエビアスタジアム神戸で行われたスペイン1部バルセロナとの親善試合に向けた公式練習を視察したヴィッセル神戸の三木谷浩史会長が、中止騒動について言及しました。
24日の早朝5時
起床した三木谷会長はスマートフォンを確認し、目を疑いました。「来ない……。なんだこれは」。次に襲った感情は「なんとかしなくては」。親交ある元スペイン代表DFジェラール・ピケへ連絡を取り、バルセロナのジョアン・ラポルタ会長の右腕、アレハンドロ・エチェベリア氏へ繋いでもらいました。三木谷会長が直接話して、契約違反の問題解決や航空機の再手配など自ら動きました。
発端
24日未明にバルセロナが「日曜日に予定されていたヴィッセル神戸との日本での試合は、主催者側の重大な契約違反により中止」と発表しました。今回の親善試合の主管であるヤスダグループに重大な契約違反があったとして、来日中止を伝えました。
楽天グループの関与
楽天グループは2017年〜2022年にバルセロナのスポンサーを務め、築き上げてきた歴史があります。スペインメディアは同グループの会長兼社長で、神戸の会長も務める三木谷氏が、未払金の500万ユーロ(約8億6000万円)を肩代わりすることで中止を回避したと報道しました。三木谷会長は「法的な話があると思うので、また後日弁護士から説明してもらった方がいいかなと思います。ファクトとしては着金していなかったということ。その問題は解決した」と説明するにとどめました。
航空機の手配
そして実際に航空機まで自ら手配。コネクションを最大限に活用して友人のエア・アジアグループCEOトニー・フェルナンデス氏に連絡を取り、搭乗予定だった航空会社・大韓航空の会長とのコンタクトに成功。航空当局へも電話し、わずか数時間で24日発の予定を丸1日ズラした25日発へ変更させました。
事態の急展開
中止の発表から約12時間後には事態が急展開。三木谷会長の速やかな対応で開催への目処が立ちました。今回の騒動は三木谷会長も明るみになった状況で知り、スペインメディアのバルセロナ番も知らなかったという。すでに来日していた現地メディアもいたため、“カラ出張”を恐れて「神戸を取材させてほしい」とのリクエストがあったほど。神戸30周年のチャリティーマッチだが「日本全国の、特に子どもたちってすごい楽しみにしてる人たちが多いと思ったんで、なんとか開催できて嬉しい」と話しました。
試合の3日前の“中止宣言”から怒涛の2日間
最後は離陸を確認して、正式に開催の発表が行われました。ドタバタ劇は三木谷会長にとっても「今までで一番大変だった」という。もし、そのまま中止になっていれば日本サッカーの未来が危ぶまれた可能性もあります。信頼を繋いだ神戸対バルサは喜びを感じながら、ピッチで体現する世界の基準を目に焼き付けたい。