吉井理人監督の孤立と辞意表明:ロッテの低迷とMLB式采配の影響
ロッテの吉井理人監督がMLB式采配を導入し、チーム内で孤立。選手からの不満が高まり、辞意を漏らす深刻な状況に。

ロッテの低迷と吉井理人監督の孤立
パ・リーグで最下位に沈むロッテ。5月25日には西武に0-8の惨敗を喫し、借金は今季ワーストタイの11に膨らんだ。低迷の主な原因は貧打で、チーム打率とチーム得点数はいずれもリーグ最下位。投手陣もあまりの援護の無さに疲弊気味で、チーム防御率もリーグ最下位に転落した(5月25日時点)。
MLB式采配への不満
選手からの不満は就任3年目の吉井理人監督(60)に集まっている。吉井監督が取り入れている大リーグ式采配の評判が最悪なのだ。
「吉井監督はリリーフ投手の起用について『レバレッジ方式』を採用しています。これは大リーグで流行している考え方で、セットアッパーやクローザーを固定せず、相手の打順や打者の左右に応じて起用する戦略。一見、合理的なように思えますが、投手からするとセーブやホールド数などの成績が伸びにくい。出番がいつ回ってくるのかも分かりにくく、負担が大きいのです。特にリリーフ陣は不満を溜め込んでいます」(スポーツ紙デスク)
選手との軋轢
近づいてくる吉井監督に「こっちに来るなよ!」と吐き捨てた若手投手のエピソードは、監督と選手の間に深刻な溝があることを示している。
辞意表明と球団内の動き
親しい競馬関係者に「もう辞めたい」と漏らした吉井監督。昨オフに契約を1年延長したが、今季限りでの退任が濃厚とされている。
「昨季、低迷した西武では2年目の松井稼頭央監督が借金15で事実上の解任となった。吉井監督も交流戦前までに借金が15まで膨らむようなら、シーズン途中での解任もあり得ない話ではない」(パ・リーグ球団幹部)
球団内の派閥争い
ロッテでは長らく、吉井監督のような外様組と生え抜き組との派閥争いが続いてきた。吉井監督の足元が揺らぐ中、球団内では早くも生え抜き派の“首領”サブロー二軍監督(48)の昇格説が囁かれる。
常勝軍団への道のり
常勝軍団を目指すどころではなくなった吉井監督の行く末はいかに。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年6月5日号